突然ですが、物語には見せ場があります。
それによってさらに物語は熱く加速し、読者を魅了します。
しかし見せ場、つまり展開の描写を間違えてしまうと
読者はかえってあなたの作品から離れていくことにもなりえるのです。
Contents
読者が萎えやすい展開
主人公たちが苦しめられていた強キャラがぽっと出のキャラに瞬殺される。
これは主人公たちと強キャラとの闘いが長引いていればいるほど
因縁が深まっている状態であればあるほど萎えやすい展開になります。
何故なら主人公はレベルが自分たちより高い敵をどうやって倒すか仲間たちと相談し
背を預け合い知恵を出し合って倒そうとし、その壁をどう乗り越えるのか読者たちも楽しみにしている状態なわけです。
なのにぽっと出のキャラクターが主人公たちが躓いていた壁(強キャラを倒す)をあっさり乗り越えてしまっては
カタルシスも何もありません。
主人公たちと強キャラがぶつかり強キャラが逃亡→ぽっと出のキャラに殺される。という展開は
よく見かけますがこれも賛否両論になりがちです。
あれだけ引っ張ったのにとどめを刺すのが主人公じゃないんかい!と言われやすくなります。
とはいえバトル物ではこういう展開になることもあります。
ようは使い方と工夫の問題でしょう。
後出しで都合のいい設定を出してくる。
いわゆる「ご都合展開」というやつです。
物語である以上、多少なりともご都合展開は発生します。
しかしあまりにも度を越えたものは読者から白い目で見られます。
「〇〇を倒すにはあの大砲がいる!」
→「大砲なんてないよ!」
→「実はこんなこともあろうかと作っておいたのだ!(伏線一切なし)」
こういう展開は本当に白い目で見られるので注意しましょう。
最終回付近で余り物同士でくっつく。
いわゆる……アレです。察してください。
ここに子供世代が全員同じ世代という属性がつくとより嫌われます。
何故萎えやすいかというと、これによってキャラクターたちの印象が一気に恋愛ボケしたキャラに
読者の脳内が塗り替えられるからです。
なので読者によってはそういうのは主人公ぐらいにしてほしいという人もいます。
ちゃんと作中でフラグが立っていて「この二人くっつくんだろうなぁ」と思われているカップルは
萎えられるということはあまりありません。ですが
・まったく関係性がなかったり薄い。
・余り物同士でくっつく。
・同情的にだったり傷の舐めあいでくっつく。
こういう経緯で成立するカップルはキャラクターどころか作品そのものを嫌う読者も少なくありません。
連載中もしくは連載後に盛大な付け足し+設定が覆るような後付け
作者がSNSやインタビューなどで裏設定や裏話をすることはよくあることです。
しかし内容によっては「そういうのは本編で描写してくれ!」といわれたり
「それだと作中のあれ矛盾すんじゃん」ということもしばしばあります。
裏設定や裏話は読者からすれば普通は喜ばれるものです。
ですがそれがあまりにも多発すると読者も食傷気味になり作品そのものに萎えてしまうのです。
特に設定が覆るような後付けは致命的です。
作者からすれば「あ、この設定あのキャラにつけたらウケそうじゃね?」って軽く考えがちですが
読者は作者が忘れてしまった設定を把握していることがほとんどです。
今やSNSで簡単に発言できる時代。
うっかり表に出す前に今一度ご自身で作品の既存設定を振り返りましょう。
作者のお気に入りキャラばかり活躍する。
はい、これはもうアウトですアウト。
これについては詳しくかいている記事があるのでそちらを参照ください
お気に入りキャラは読者に悟られてはダメ!気を付けるべき注意点!
主人公やヒロインが交代する。
これについては賛否両論です。
というより作者だけの力で回避できることでもないからです。
例えばヒロイン交代だと、人気のあるヒロインのほうが作品として映えるから
ヒロインをそっちにしろという編集からの指示があればそうせざるを得ないときもあります。
ですが作者の意思でやる、というのであれば話は別です。
決して主人公やヒロイン交代自体は悪ではありません。
実際それでヒットした作品もあります。
問題なのは読者の意思を汲んだ、編集の指示に従ったという理由ではなく
「こっちのキャラのほうが好きだから主人公(ヒロイン)にする!」というふざけた理由でやるのは最悪です。
絶対にやめましょう。
主人公やヒロインが交代するというのはある意味大勝負です。
あなたの作品の評価に直結するためもしご自身の意思でやる場合は慎重に判断しましょう。
まとめ
・ぽっと出のキャラクターが主人公の見せ場を奪うようなシーンは作らない。
・誰も彼もカップル成立させない。
・盛大な付け足しや設定に矛盾が発生するような後付けをしない。
・自分の意思で主人公+ヒロイン交代をするときは慎重に!
いかがでしょうか。
作者目線だと意外とこういう点は埋もれがちになります。
今一度振り返ってみましょう。