物語の創作ヒント

世界観の作り方!なんとなくでやると取り返しがつかない!

2024年1月16日

みなさん、物語を作る上で世界観はどう作っていますか?
意外と困りがちなのが世界観の設定。

こういう話作ろう!とはすぐなるんだけどいざ世界観を考えると適当になりがちなんだよね……
ショーゴ

 

世界観はきちんと作らなければならない。

ソーサク
既存の現実世界じゃなくてファンタジーな異世界だと自分で一から世界を構築する必要があるから簡単に見えて実は難しいんだよ
魔法使いとかモンスターがいるとかそういったことはすぐ思いつくけどより深くってなるといつも筆が止まっちゃうんだよね
ショーゴ

一から世界観を作るのは実は自分で作れる分、矛盾に気付きにくいというデメリットがあるのです。
どうしても主観的な視野になりがちで客観的に観るのは難しいのです。

そして矛盾に気付かず作品を公開し読者から矛盾を指摘され
後から補完するもさらなる矛盾を生み出す……。
世界観の作りが甘いとこういう結末になりかねません。

そういった事態を回避するためにも世界観はしっかり作る必要があります。
物語で生きるキャラクターたちに直結する問題ですからね。
面倒くさがらずやりましょう。

 

世界観をちゃんと作らないといけない理由

「こういう話が書きたい」「こういうキャラクターたちが活躍する話が書きたい」という
イメージはみなさんおそらく真っ先に思い浮かぶでしょう。
私も「こういう主人公とヒロインの話を書きたい!」と真っ先に思い浮かぶ派です(笑)

そしてあなたが思いついた話やキャラクターを書くなら世界観は切って離せない問題です。
なぜなら世界観を通して物語やキャラクターたちは輝くからです。

世界観をしっかり作っていないと物語やキャラクターの造形がいかに素晴らしくても魅力は激減するでしょう。

 

理屈はわかるけど世界観を作るってなるとハードルが高く感じちゃうんだよなぁ
ショーゴ
ソーサク
そういう時はね、視点を変えてみよう

 

世界観を考える基準としては

「どういう話を書きたいのか」「どういうキャラクター達を活躍させたいのか」を
中心に考えると世界観は作りやすいです。

例えば「冒険する話を書きたい」なら

主人公たちが住んでいる地は空に浮いていて
人類は地上を何らかの理由で離れざるをえなくなった。

地上はとても活動できる地ではないが
でも地上にはかつての文明の利器が残っており、好奇心と未知への探求心から
主人公は地上への冒険を目指す、という世界観を作ることができますね。

これはあくまで一例なので、みなさんはみなさんの書きたい作品に合わせた世界観を
作ってみましょう。

 

「何故」を重ね続けよう

ソーサク
世界観を作ったのはいいけど矛盾や不透明なところがあると困るよね
後付けでカバーできるところもあるけどどうしてもできないところも出てくるとすっごく困るね
ショーゴ

何故矛盾や不透明な部分が出てしまうのか。
それは単純に世界観に対する掘り下げが足りないから。

では掘り下げはどうするのか。

答えは「「何故」を作った世界観に問いかけ続ける」です。

 

何故、を問いかけ続ける……???
ショーゴ

さきほどの「冒険する話を書きたい」で出した世界観を
参考として考えてみましょう。

<例>
主人公たちが住んでいる地は空に浮いていて
人類は地上を何らかの理由で離れざるをえなくなった。

地上はとても活動できる地ではないが
でも地上にはかつての文明の利器が残っており、好奇心と未知への探求心から
主人公は地上への冒険を目指す。

 

まず一つ目の「何故」。

Q:地上から空へ生活圏を移動するようになったのか。
→答え:地球外生命体が侵略してきたせいで地上は人間が住めなくなった。

ここで「何故」を重ねます。

Q:どうして地球外生命体が侵略してきて人間は地上に住めなくなったのか。
→答え:その生命体から発散された物質は人体にとって猛毒のため空へ逃げるしかなくなった。

さらに「何故」を重ねます。

Q:主人公たちが住んでいる空の大地は何でできている?
→答え:宇宙船を人類が住めるように改造して少しずつ面積を増やしていった。

またさらに「何故」を重ねます。

Q:空へ逃げてから長い年月が経っているのにどうして危険を冒してまで地上に降りる必要がある?
→答え:空で生活圏を確保して少しずつ人類の数を増やしていっているが
そのせいで物資が足りなくなってきてしまい地上に置いてきた資源や文明を頼らざるを得ない状況になっている。

またまたさらに「何故」を重ねます。

Q:空には人類が築いた文明はないのか?
→答え:あるにはあるが地球外生命体の急な侵略や交戦により逃亡の段取りが上手くできず
大半の文明は地上に置き去りにせざるをえなかった。

 

……とこのように何度も自分の世界観に「何故」と問いかけ続けて
それに対するアンサーを考えましょう。
矛盾を見つけたら修正、不明瞭な部分は徹底的につぶす。
これを繰り返していくと矛盾や不透明な部分は無くなっていきます。

この「何故を繰り返す」作業、実はできてない人は結構いるのです。
何故ならキャラクターやどういう話を書くかを決まった時点で満足してしまうから。

「kg」の概念はあるのに「km」の概念はない世界観って、おかしいって思いますよね?
どうしてこんなことが発生するのか、それは自分が生み出した世界観に対して「何故」を
問いかけ続けていなかったから。

 

主人公の行動理由と世界観は密接。

適当になりがちな世界観ですが、実は主人公の行動理由や目的に
密接に関係してくる部分です。

世界観が適当だと主人公の目的も軽いものになってしまったりします。

もし敵が吸血鬼で十字架が苦手だとしましょう。
主人公は吸血鬼ハンターです。ですが民間人には吸血鬼やハンターたちの存在は秘匿とされています。

ここでもし世界観への「何故」の作業を省いてしまうと……。

「なんで吸血鬼は危険な存在なのに民間人には秘匿にしてるの?」
「夜出歩くなんて吸血鬼に襲ってくれって言ってるようなもんじゃん、何で出歩くなって注意喚起しないの?」
「敵は十字架が苦手なんだよね?なら何で民間人はそれを持ってないの?」

……などなど容赦ない読者からの総ツッコミに晒されてしまい
読者への説得力が欠けることにもなりかねません。

キャラクターが花なら世界観は土です。
土がちゃんとしてないと花は咲きません。

 

現実世界を参考にする。

現実世界の歴史は創作ネタの宝庫です。
活用しない手はないでしょう。

ですが間違えないでほしいのは単に地名や国名をもじって参考にする、で終わらないでほしいところです。
隣接する国同士との関係、その国の歴史などなどそういった部分を解析し
ご自身の作品に落とし込んでみましょう。

 

まとめ

・どういう話が書きたいか、どういうキャラクターを活躍させたいか。から世界観を作る。
・作った世界観に対して矛盾や不透明な部分がなくなるまで「何故」を繰り返す。
・世界観は適当に作ると物語の根幹も矛盾につながる可能性もある。
・現実世界を参考にするもの一つの手。

いかがでしょうか。
ちょっと難易度が高い世界観の作り方。
ですがきちんと丁寧に作り上げればあなたの作品はより輝くでしょう。
頑張ってみてくださいね!

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