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自分の作品に感じる二番煎じ感
この記事にたどり着いたあなたは作品を作る人なはずです。
あなたは覚えがありませんか?
「あれ?この設定、どっかで見たことあるな……」
いわゆる「二番煎じ」というものです。
物語を作る人というのは色んな作品に触れます。
大人気作品からマイナーな作品、たくさん見て触れて分析するでしょう。
特に大人気作品からは流行などを感じ取って自分の作品に落とし込む、なんて
こともよくあることです。
そういったことから二番煎じは避けて通れないといっても過言ではありません。
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二番煎じは悪?
結論をいうと断じて悪ではありません。
悪ではありませんが注意は必要です。
作者側からしたら
「作品が二番煎じになっちゃうのは仕方ない!」
と割り切ることはできますが読者側はそうとは限りません。
読者の方たちの中にも二番煎じになるはもう仕方がないと
理解を示す人もいますが人によっては
「自分の好きな作品となんか似てる……もしかしてパクった?」
と不快感を持ってしまう読者も少なくありません。
あなたの作品に対してマイナスの感情を持たれてしまうと
それはとてもよくないです。
「似てるかも?」ぐらいならまだしも「パクった?」と思われるのは大変良くないです。
さらに「あっちの作品のほうが面白いじゃん(笑)」ってなってしまった場合は……
語るまでもないですよね。
負の感情というのはあっという間に人の心を埋め尽くしてしまうものですから。
一度そういう印象を持たれてしまうと覆すのは中々骨が折れます。
とは言えこの世に出ている作品はとんでもない数です。
どこの作品とも被っていない、全く新しい作品なんていうのを出すのは
はっきり言ってしまってほぼ不可能でしょう。
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二番煎じをなんとかする方法
二番煎じを回避することはほぼ不可能ですが二番煎じ感を薄める方法ならあります。
それは「設定をいじる」です。
例えば大人気作品のとある強いキャラクターをあなたは好きになったとします。
そういうキャラクターに出会うと自分の作品にも似たようなキャラクターを
登場させようとしたりしませんか?
作家あるあるなので気にすることはありません。私もよくやります。
ですがそのままそっくり出すとそれはリスペクトではなくただのパクリです。
なのでまずそのキャラクターの設定を洗い出して書き出してみましょう。
例としてその大人気作品のキャラクターの設定を以下に書いてみます。
<設定>※あくまで例文ですので実際に存在するキャラクターではありません。
・作中でトップクラスの実力者。
・美形。
・強いがゆえに誰も彼に寄り添えず孤高。それをよしとしている。
・人当たりは軽い。
・面倒見はいいが天才肌なため誰かに教えを託すことは向いてない。
・若干いい加減な性格だが命に係わる時は極めて真剣。
・戦闘面では常勝無敗。
・あくまで強者として設定されてるためキャラクターの誰とも近づかない。
・黒幕と対峙するが主人公ではないので敗北して物語から退場。
一応ここで止めておきましょう。
そしてここからあなたがいじる設定を決めます。
変える設定と変えない設定に切り分けてあなたで新たな設定を付与します。
では例として新しく設定を付与しましょう。
<弄ったあとの設定>※弄った部分は赤文字にしてます。
・作中でトップクラスの実力者。
→変更しない
・美形。
→変更しない
・強いがゆえに誰も彼に寄り添えず孤高。それをよしとしている。
→変更:孤高でいることを拒み誰かと寄り添える努力をする。
・人当たりは軽い。
→変更しない(誰かと寄り添いたいという願望の設定を追加したため)
・面倒見はいいが天才肌なため誰かに教えを託すことは向いてない。
→変更:自分と他人の視点の違いを理解した上で改善する努力をしている。
・若干いい加減な性格だが命に係わる時は極めて真剣。
→変更しない。
・戦闘面では常勝無敗。
→変更:とあるキャラクター(ヒロインか相棒枠)に実質一度敗北をし意識する。
・あくまで強者として設定されてるためキャラクターの誰とも近づかない。
→変更:ヒロインもしくは相棒枠に敗北したことにより特別視して近づこうとする。
相棒枠なら友情、ヒロインなら恋愛へ発展させる。
・黒幕と対峙するが主人公ではないので敗北して物語から退場。
→変更:物語の主人公に抜擢する。一度黒幕に敗北するもヒロインとの愛の力
もしくは相棒との友情の絆で復活して逆転勝利を収めて物語は終幕。
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一応キャラクターの設定をいじったり付与する注意点としては 特に意味のない設定をいじったり追加するだけではダメ、ということです。
上記の変更設定を見ていただければわかるかと思いますが 設定を変更する部分は「そのキャラクターの根幹に近い部分」でなければなりません。
「大人気作品のキャラクターは辛党だけど甘党に変更しよっと!これで別キャラクターになるよね☆」とは ならないですよね?
つまりそういうことです。
ですが人によっては
「そのキャラクターそのものを好きになって自分の作品に登場させたいから極力いじりたくない!」
という人もいるかと思います。
そういうときは物語の世界観やジャンルを変えましょう。
世界観やジャンルが変わるとキャラクターが二番煎じでも全然違うものに見えてきます。
逆に世界観が似ているときは先ほどの上記の例のようにキャラクターを変えてあげましょう。
二番煎じになっちゃった部分はキャラクターなのか世界観なのかジャンルなのか。
そこの見極めに注意を払ってみましょう。
元ネタを超えて面白いキャラクターや作品を生み出せたなら
それはもうあなたオリジナルといってもいいのではないでしょうか。
それでも設定をいじるのは嫌だというあなたへ
「キャラクターも世界観もジャンルも変えたくない!でも自分の作品として世に出したい!」
というあなた。
それならもうその大人気作品のファンアートを書きましょう。
私は物語を作る作者の最大の心構えは
「読者に娯楽(エンタメ)を与えること」だと思うのです。
読者に不快感を与えてしまう、これは創作活動の上で一番のタブーと言っていいでしょう。
これが守れないのなら作品を世に出す資格はないと私は思います。
厳しい言い方になりましたが大切なことなのでここに書かせていただきます。
まとめ
・二番煎じはある程度割り切ってOK。
・ただし読者に不快感を与えない注意は必要。
・設定を弄ったり付与してあなたのオリジナルへ変えてみよう。
・もしくは作品の世界観やジャンルをがらっと変えてみる。
いかがでしょうか。
二番煎じは正直どうしようもない問題です。
ですがその中で試行錯誤し工夫をこらせばいくらでもあなただけの面白い作品は生み出せます。
この記事があなたの創作活動の力になれますように。